溶連菌は確実に治療しましょう

風邪の中でも注意が必要な溶連菌。
溶連菌は喉の疾患でありますが、アデノウイルスやインフルエンザなどと大きく違うのが、ウイルス性の疾患ではなく細菌性の疾患という事です。
溶連菌感染症はA群β溶血性連鎖球菌感染が原因で起こります。
この溶連菌にかかってしまったら、抗生剤をしっかりと服用して治療することが重要になります。

なぜ他のウイルス性のものと違うのか、細菌性である溶連菌感染症はしっかりと細菌を排除しなくてはなりません。
というのも合併症が怖い病気であるからです。
溶連菌はのどの痛みがひどく、丁度喉にたくさん口内炎が出来たような痛みがあります。

また溶連菌は高熱が出るというような激しい症状がないため見過ごしてしまうという事がございます。
一見見過ごすほどのものであれば別に良いのではと思ってしまうかもしれませんが、実は合併症が一番怖いのが溶連菌感染症なのです。
合併症に関しては後にご説明します。

溶連菌に現れる症状は、一番強く感じるのがのどの痛みです。
また中には下にイチゴの種のようなものが出来るイチゴ舌になる事もあります。
もう一つは発熱です。
溶連菌感染症では熱が出ない方もおりますが、38度前後の熱が出る場合もございます。

発疹。
溶連菌感染症から発疹が出てとびひのようになる方もいらっしゃいます。
特に小さなお子様は触って掻いてしまわないように注意が必要です。
また発熱もありますが、インフルエンザなどに比べると全身症状としてはそこまで重い症状ではないため、医師から処方された薬を3日ほど服用してあとはやめてしまう方がいらっしゃいます。
これが大変危険なのです。
溶連菌感染症は細菌の感染症ですので、長い期間10日前後フロモックスなどの抗生剤を服用します。
溶連菌はその時に起きている症状よりも合併症が怖い病気ですので、自分の全身状態が良くなったと思っても安易に投薬を終了してはいけません。
必ず医師に指示されたお薬は飲み切るようにしましょう。

溶連菌は喉の疾患ですので耳鼻咽喉科での受診がおすすめです。
喉が痛くてご飯が食べられないという方もいらっしゃいますので、治療してもらうと少し楽になり食事もとりやすくなるかもしれません。

また溶連菌の中でも怖いのが劇症型溶連菌感染症です。
これはA群溶血性連鎖球菌が原因となり通常の溶連菌感染症とは全く別物で体が壊死していく非常に怖い病気です。
人喰いバクテリアと呼ばれておりますが抗生剤が効果があります。

溶連菌の合併症は急性糸球体腎炎やリウマチ熱です。
この合併症にならないか投薬終了後4週間程度あけて尿検査を実施します。