多岐にわたる頭痛の原因
日常生活の中でよく経験する病状のひとつとして、頭が重いや頭がしめ付けられるなどの症状を引き起こす頭痛があります。
頭痛の原因は、大きく基礎疾患がある場合とない場合に分けられて、首から上の様々な病気が基礎疾患となりえるのです。
具体的には、脳梗塞#脳出血#脳腫瘍などの脳の病気、副鼻腔炎など耳鼻科の病気、緑内障などの眼の病気があります。
基礎疾患が見つからないケースとしては、首や肩のこり、片頭痛、うつ病などの精神疾患、睡眠不足やストレスなどの生活習慣などが誘因と考えられるのです。
このように頭痛の原因は多岐にわたるので、まず基礎疾患があるのか、ないかを調べる必要があります。
また、頭のどの部分に症状が強いか、他にどのような症状が見られるのかで、何科を受診するかを判断することができるのです。
例えば、眼の周囲や頬などに症状が強く現れて、粘った鼻がでる時は副鼻腔炎の可能性があるので、まずは耳鼻科を受診します。
副鼻腔炎と頭痛
顔面の骨の中には副鼻腔という空洞があって鼻とつながっているのです。
この副鼻腔に細菌が侵入して増殖すると、副鼻腔の粘膜が腫れたり膿がたまったりして、これを副鼻腔炎と言います。
副鼻腔炎を発症すると三叉神経の刺激症状が発生して、頬の痛みや額の痛みを感じるようになりますし、三叉神経の関連痛として頭の全体的な疼痛や後頭部痛などが現れるのです。
つまり、耳鼻科の病気のひとつとなる副鼻腔炎が、頭痛を引き起こす原因になることもあります。
またアレルギーと関連がある副鼻腔炎や、アレルゲンが鼻粘膜に到達してアレルギー反応が起きて起こるアレルギー性鼻炎により頭痛を引き起こすこともあるのです。
実は、アレルギー性鼻炎などで鼻粘膜が腫れると鼻詰まりを感じるようになって、副鼻腔の換気障害を引き起こし副鼻腔内が陰圧となることで頭痛が発生します。
その為、アレルギー性鼻炎で頭痛を訴える患者も増加していて、特に子供は鼻症状ではなく頭痛が主な訴えになる場合が多いのです。
これ以外の耳鼻科領域の病気で頭痛を引き起こすこともあって、中には骨や脳に悪影響を与えてしまう怖い病気もあります。
例えば、鼻や喉のつなぎ目の上咽頭に発生する上咽頭癌というのがあって、口を開けただけでは見えない場所に癌が発生するため最初は気付かない場合が多いのです。
ただ症状が進行すると脳を支えている頭蓋底に入り込んで頭痛を起こすようになります。
このように怖い病気が隠れている可能性もあるので注意が必要です。